トミカミュージアム スーパーカー館 M-13 ポルシェ 930 ターボ レビュー|「ターボ」という言葉が魔法だった時代の、絶対王者。

「スーパーカー」と聞いて、真っ先に思い浮かべるのは? カウンタック? 512BB? いやいや、実用性と速さを兼ね備えた「ポルシェ 930 ターボ」こそが最強だという人もいるはず。 今回は、トミカミュージアム「スーパーカー館」からリリースされた、伝説の930ターボをレビューします。 シルバーのボディに、大きく張り出したフェンダー。 見ているだけで、当時の少年たちの歓声が聞こえてきそうな一台です。
はじめに
このモデルは、2004年頃に展開された「トミカミュージアム ギフト館」シリーズのM-13として発売されたものです。 ベースとなっているのは「No.F1(外国車シリーズ)」の金型。 今のトミカと比べると少し大柄で、ゴツゴツとした手触りが「昭和のミニカー」らしくて最高です。 「スーパーカー館」というネーミングの直球さも、清々しくて良いですよね。
実車の解説
1975年に登場したポルシェ 930 ターボ。 3.0L(後に3.3L)の空冷水平対向6気筒エンジンに、巨大なターボチャージャーをドッキング。 その爆発的な加速力から、ついたあだ名は「ウィドウ・メーカー(未亡人製造機)」。 強烈なターボラグと、一度滑り出したら止まらないRR(リアエンジン・リアドライブ)の特性は、乗り手を選ぶ「じゃじゃ馬」そのものでした。 しかし、その危うさこそが、多くのドライバーを惹きつけてやまない魅力なのです。
フロント


愛くるしい「カエル目」のヘッドライトと、衝撃吸収用のビッグバンパー。 これぞクラシック・ポルシェの顔です。 ヘッドライトはメッキ仕様となっており、ボディのシルバー塗装は粒子が細かく、ボディの曲面を美しく見せてくれます。 ボンネット中央には、極小サイズですがポルシェのクレスト(エンブレム)が。 最近の印刷技術は細かい所まですごいですが、この当時の印刷も味があって好きです。
リア


この車のアイデンティティ、巨大なリアウイング! その形状から「ホエールテール(クジラの尾)」と呼ばれ、ダウンフォースを稼ぐと同時に、エンジンルームに大量の空気を送り込む重要な役割を果たしています。 残念ながら印刷による色分けはありませんが「PORSCHE」の文字が刻まれたリアガーニッシュも、当時の実車の雰囲気をよく捉えています。 そして何より、このお尻の幅広さ。 ナローポルシェとは違う、ターボ専用のワイドフェンダーがセクシーすぎます。
サイド

サイドビューで目を引くのは、リアフェンダーの前に貼られた黒い保護シール(ストーンガード)。 跳ね石からボディを守るための装備ですが、これが「ターボの証」としてカッコよかったんですよね。 トミカでもしっかりと黒いタンポ印刷で再現されています。
トップ&ボトム


上から見ると、曲線で構成されたデザインなのに、どこか角ばった厳つい雰囲気がします。 シャーシ裏は、ベースとなった「NO.F1」の刻印があります。
スケール・ギミック


- スケール:1/61
- ギミック:サスペンション、左右ドア開閉
発売情報
- 製品名:トミカミュージアム ギフト館 M-13 ポルシェ 930 ターボ
- 発売時期:2003年11月
- シリーズ:トミカミュージアム スーパーカー館
ここが推し!
- 永遠の「ホエールテール」:この後ろ姿を見ると追いかけたくなります。
- ターボモデルの厳つさ:これぞポルシェというスタイリング。
- シルバーの塗装:派手な赤や黄色もいいですが、ポルシェの機能美を引き立てるシルバー。
おわりに

トミカミュージアム「ポルシェ 930 ターボ」は、スーパーカーブームの熱気をそのまま閉じ込めたような、熱い一台です。 最新の911も洗練されていて素敵ですが、この時代の「空冷・ターボ・マニュアル」という男臭いメカニズムには、理屈抜きのカッコよさがあります。 何よりも変え難いのは、あの水平対向エンジンのエキゾーストノート、、、ドロドロとした重低音はいつ聞いても心が躍ります。もちもんミニカーではありますが、大好きなポルシェが1台手元にあるだけで嬉しくなるもんですね。
では、今回はこの辺で、、、何かの参考になれば幸いです。

